がん放射線療法看護認定看護師

専門・認定（分野）を目指した理由

がん放射線療法は、腫瘍を扱う診療科の患者が対象であり、手術や化学療法を併用することで、高い治療効果を期待できます。また急激な侵襲が少なく、手術によるQOL低下が見込まれる場合や手術適応のない患者、腎機能障害などで薬物療法が行えない患者の他、あらゆる発達段階の患者が適応となります。根治から緩和目的まで幅広い病期の患者が訪れるので、治療過程で生じる患者と家族の身体的、心理的、社会的問題をアセスメントすることが必要です。有害事象を効果的に予防・緩和し、安全に治療を継続するための、知識・技術の不足を感じ認定看護過程で学習したいと考えました。

主な活動内容

・放射線治療部門での実践、指導、相談
・放射線治療部門と他部門との連携
・放射線療法に関する研修や関連学会の情報提供
・院内クリニカルラダー別研修講師

今後の目標

放射線治療科では、根治目的だけでなく、臓器の機能や形態を温存し発病前のQOLを維持したいという患者の希望に応えられる治療を目指しています。高精度治療に対する診療報酬が見直されていること、通院可能な放射線治療はDPC包括支払制度の導入による在院日数の短縮化に貢献できることから、財務面からも期待が高まっています。これらのニーズに対応し、長期化するがん患者の療養生活を支援し、その方らしく生活できる看護を提供していくことが目標です。

専門・認定看護師を目指している人へのアドバイス

認定看護師教育課程で学んだことで、放射線による短期・長期的な影響をエビデンスに基づき予測し、病状や背景からケアを考えることを学びました。また当院は放射線治療科では、医師、看護師だけでなく、診療放射線技師、医学物理士、受付スタッフなど多職種が協働しているので、わからないことは専門家に相談できる環境です。日々の学びを自信につなげながら実践しています。